kotono in midnight

見た目はFabulous、中身はpolitical

「PERFECT DAYS」の感想としては筋違いなのかもしれない。でも、東京都、大企業、小池百合子、黙っちゃいられないって。

「PERFECT DAYS」の感想としては筋違いなのかもしれない。でも、東京都、大企業、小池百合子、黙っちゃいられないって。

 

何も知らずムビチケ買ってたので渋々映画館で。
美しいですね東東京は。静かですね、人も街も。家がひしめき合って車が行き交っても、奥ゆかしい街だ。夕日が綺麗で泣いちゃうね。東京のトイレは綺麗だね。デザインも凝っているし。さすが日本だね。
役所広司は仕事を全うする。いい演技だ。さすがカンヌ主演男優賞受賞。それには納得だ。

東京都、関わった大企業、それでお前らは満足か?
いい仕事できた?

美しくて、腹が立つよ。腹が立つ人間で、心底良かったと思うよ。
もしこの国のリアルを観せる気があるなら、役所広司を世界的俳優として讃えるなら、せめて西川美和監督の「すばらしき世界」あれこそ世界に観せてよ。
ずっと頭に浮かんでた。三上の姿が。
こじつけかと思うぐらいこの映画の大切なシーンが頭に浮かぶロケーションばっかりだ。銭湯、畳、作業着。居酒屋。
やめてくれ。三上を三上のままでいさせて。
悔しくて泣いてしまった。

この国の朝日に泣いてたまるかよ。
なんで、こんな汚れて腐ってる国を、訳知り顔で美しいと世界にアピールできるわけ。
クソみたいなベンチうつせよ。銭湯を引き合いにどんな差別が横行してるか話せ。ビニールシートで覆い隠す暮らしを映せって。缶コーヒーすら買えない人のことないことにすんなよ。公園から追い出す人たちが今どこにいるか説明しろよ。お前らが排除した存在について話せよ。

この映画自体に怒るのは筋違いなのかもしれない。でも、話せって。
社会の歯車から弾かれた人がどこに行くのか、見ろって。東京都。大企業。

世界はぜんぶ繋がってんの。地続きなの。お前らが得た名声の裏で、声が奪われてるんだよ。
向き合えよ。東京に。本当の意味で、向き合ってみろって。